17あるsdgs(持続可能な開発目標)のゴールの中で、唯一住まいに関して制定されているのが、11番目の目標です。
今回は、sdgs11番目の目標である「住み続けられるまちづくりを」に焦点を当て、その大切さや問題点について解説します。
□sdgsの目標11「住み続けられるまちづくりを」とは?
皆さんは、「住み続けられるまちづくり」と聞いて何をイメージするでしょうか。
「住み続けられる」という表現から、発展し続ける街や人が集中している都市をイメージする方もいるかもしれませんね。
sdgsにおいての「住み続けられるまちづくり」とは、誰もが安全且つ快適に住み続けられる状態を作ることを指します。
気候変動をはじめとする環境問題や貧困・治安の良さを含む社会課題など、様々な課題に適応したレジリエント(強靭)な「まち」を作ることが最終目標です。
また、11番目の目標は10個のターゲットから成り立っており、その範囲は個人のことから世界遺産の保護まで多岐にわたります。
□sdgs11が必要な理由とは?3つの問題点を解説!
*人口増加にまちが追いついていない
世界は今、発展途上国の国々を筆頭に人口が急激に増加しているとともに、都市部への人口集中が起きています。
しかし、急激な人口の増加に都市部の住宅の整備は間に合わず、周辺の地域にスラム街が形成されているのが現状です。
通常の整備された都市と異なり、治安や環境汚染の問題が発生しやすいスラム街は、犯罪の温床や疫病の発生地となる可能性があるため、非常に危険です。
*災害への対応が間に合っていない
人口が増加・集中することは、災害時の対応が追いつかない可能性が高くなることを意味します。
特に、スラム街をはじめとする貧困層が集中する地域は、環境の悪さから警察や消防の介入が後回しにされる傾向にあります。
災害時に家や職を失った人々がスラム街に流れ着くことで、貧困層が増加し、貧困の問題が新しい貧困の問題を招くことにつながるのです。
*公共交通機関が整備されていない
貧困層が集中する地域では、公共交通機関はおろか道路すら整備されていない地域が多いです。
日本では過疎化が原因で経営難に陥り、鉄道やバス会社が地域から撤退してしまったなんてこともあります。
公共交通機関が整備されていないことは、人と物の行き来が減ることにつながり、人と物の行き来が少なくなることは「まち」が衰退するきっかけになるのです。
□まとめ
今回は、sdgsにおける11番目の目標「住み続けられるまちづくりを」について、その大切さや問題点をご紹介しました。
「住み続けられるまち」を作ることと、貧困問題は密接に関連しています。
少子高齢化社会の日本では、過疎化に伴い多くの地域が消滅の危機に面しています。
まずは身近な自分の地域から、住みやすいまちになるための活動や対策を知ることが大切です。