PP加工の光沢仕上げとマット仕上げの場合、印刷物はどう違って見える?

「PP加工」という言葉を聞いたことはありますか?
実はPP加工は身近な製品に使われている加工技術のことを指しています。
今回はそんなPP加工に加工について詳しくご紹介します!

〇PP加工とは何か?

PP加工とはポリプロピレン加工の略称を指します。
これは印刷物の表面をコーティングするために使用されるラミネート加工の1種です。
雑誌の表面はとてもツルツルとしていますよね。
あれにはこのPP加工が施されているのです。

このPP加工は、印刷物が摩擦によって傷ついてしまうことから守るだけではなく、印刷物そのものの美観が増す効果ももたらします。

〇光沢仕上げとマット仕上げの違いについて

そんなPP加工には、光沢仕上げとマット仕上げの2種類があります。
以下ではそれぞれの特徴をご説明します。

・光沢仕上げについて

光沢仕上げの場合、その名前通りPP加工を施した印刷物の表面に艶めきを与えることができます。
この加工は印刷物に使われている色彩をもっと鮮やかに見せたいというときにオススメです。

・マット仕上げについて

マット仕上げは、光沢仕上げの反対でツヤを消した印刷物に仕上がります。
具体的には、マットPPフィルムというものを使用して、印刷物の表面の光の反射を抑えて光沢をなくし落ち着いた印象に仕上げます。

光沢感のような華やかさは失われるものの、その代わりにシックな雰囲気や高級感を演出することができます。

〇光沢仕上げとマット仕上げのどちらが良いのか?

ではこの2つを比べたときにどちらにしようか迷ったら、どうすれば良いのでしょうか?

一概に「光沢の方がオススメ!」もしくは「マットの方がオススメ!」と言うことはできませんが、比べる基準を2つご紹介しますので、あなたに合ったものを選ぶようにしましょう。

まず1つ目の基準として、光沢仕上げとマット仕上げを比べたときに光沢仕上げの方が費用を抑えることができます。

これはマット仕上げの際に使用するマットPPフィルムの方が、コストがかかってしまうからです。
しかしマット仕上げの方が高級感を出すことができるのは事実です。
どちらを優先するか一度考えてみてはいかがでしょうか。

またもう一つの基準は傷のつきやすさです。
2つの加工を比較したときに傷がつきにくいのは光沢仕上げの方です。
マット仕上げは光沢を消している分、傷もつきやすくなってしまいます。

したがって、これらの加工を施した商品を搬送するまでにかなりの流通経路を経ることが想定される場合には、光沢仕上げにした方が良いかもしれません。

ただしこの点に関しては、持ち運びの際に気をつけていただければ何の心配もございません。
この加工を施した商品を持ち運ぶことが想定されるかどうかをよく考えておきましょう。

今回はPP加工についてご紹介しました。
印刷物にPP加工を施そうと思っていらっしゃる方は、ぜひ印刷屋さんドットコムをご利用くださいませ。

 PP加工についてはこちら♪

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続11 印刷工場探検隊!・・・【加工現場編6】

皆さんはたまに冊子の表紙やポストカードなどで、フィルムが貼られたような印刷物を見かけたことはないですか?これはPP貼りといわれる加工が施されていることが多いです。

 

今回は、このPP貼り加工について紹介します。

 

PP貼りについて紹介する前に、表面加工について説明します。

 

表面加工は大きく分けて、①塗る ②写す ③貼る という3つの分類があります。

 

①塗るとは、OPニスなどで表面に塗る技法です。(OPニスの対応は弊社でも行っておりますのでお問い合わせください)これは印刷物の表面保護にも使われます。ただ光沢感は今一つといったところでしょうか。

 

②写すとは、プレスコートが代表的で、印刷物の表面に光沢材を塗布し、乾燥させて鏡面版(ステンレス製)で熱圧着させることで光沢を出す技法です。OPニスよりも高い光沢をだします。

 

③貼るとは、表面にフィルムを貼る技法で、主にPP(ポリプロフィレン)を貼ることから、「PP加工」といわれます。今の所、この3つの中では一番高い需要があります。

 






















さて、PP貼り加工ですが、フィルムの種類がクリア(グロス)PPとマットPPがあり、PPの種類で光沢度を高めたり、つや消し(マット調)のように見せたりすることが可能です。

PP機.jpg

 

このフィルムを貼ることで、強度は格段にあがり、耐水性や耐光性もあがります。

このことから、冊子の表紙やポストカード、名刺に使われることもありますね。

 

ただし、このPP貼りには多少問題もあります。片面PPの場合、温湿度などの影響による紙の伸縮で反るという症状が起きてきます。この問題は両面PPだと意外と解消されるんですけどね。

そして、フィルムを貼る際に、用紙にストレスがかかり、シワが入ることがあります。弊社ではそこも考慮し、PP貼り加工は、135k以上の用紙に対して対応しています。

 

ところで、PP貼り加工とよく似ている加工で、パウチ加工がありますね。

この二つの違いには、貼ると挟むということです。

パウチ加工は(PET:ポリエチレンテレフタラート)素材を使います。
印刷物を両面からPETフィルムではさみ熱圧着するラミネート加工です。
端を留める加工なので、PP加工と違い完全密封となる為、防水効果があります。一般的にレストランのメニューなどで見かけますね。

 

パウチ加工について

 

表面加工にも様々な技法があり、用途や見せ方で使い分けています。

 

一度、そんな目で印刷物を見てもらっては如何でしょうか?

 

次回は、クリアファイルの加工についてご紹介します。

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