抗菌印刷はどうして安心なの?理由や特徴を詳しくご紹介します

抗菌印刷という印刷技術があるのをご存知ですか。
抗菌印刷は体に安心な加工で、その技術を使って印刷するとさまざまなメリットがあります。
今回は、抗菌印刷とは何かと、抗菌印刷が安心な加工である理由について詳しくご紹介します。

□抗菌印刷とは

抗菌印刷は、印刷機で抗菌剤入りニスを紙面にコーティングする技術です。
印刷物に抗菌剤の層が形成されるので、大腸菌や黄色ブドウ球菌などの菌の繁殖を防ぎ、衛生を保てます。
それだけでなく、インキの匂いを抑えたり、カビの繁殖を防げたりするのです。
そのため、衛生を保つ必要のある場所で扱う印刷物や、不特定多数の手に渡る印刷物にはこちらの抗菌加工を施すと良いでしょう。

*「抗ウイルス」ではなく「抗菌」

ここで気をつけていただきたいのが、抗菌印刷はあくまでも「抗菌」であり「抗ウイルス」ではないという点です。
菌とウイルスは両者とも目に見えないものですから、同じように思えますよね。
しかし、実は生物学的には全く異なる存在なのです。
少し詳しく説明しましょう。
菌は大きさが1~10マイクロメートルの、細胞のある生物です。
具体例としては、大腸菌や黄色ブドウ球菌が挙げられます。
一方で、ウイルスは大きさが数十~数百ナノメートルで、菌の1000分の1程度の非常に小さな存在です。
そして、ウイルスは細胞を持っておらず、生物ではありません。
菌は栄養素で増殖したり、反対に栄養素のないところで死滅したりします。
一方ウイルスは生物ではないため、自力で増殖できず、生物の細胞に入り込んで他の力を借りることで増殖します。
これが、菌とウイルスの大きな違いです。
ウイルスは生物ではないため、死ぬことはありません。
ですから、「殺菌」という言葉はよく薬局などで目にしますが、「殺ウイルス」という言葉は聞いたことがありませんよね。
そもそもの構造が違うため、対策もそれぞれ異なります。
そのため、抗菌印刷は菌には効果がありますが、ウイルスには効果がないのです。

*「殺菌」ではなく「抗菌」

また、間違えやすいのが「殺菌」と「抗菌」という2つの言葉です。
似たイメージの言葉ですが、厳密にはその意味は異なります。
殺菌は、「菌を殺す」という意味を持った言葉です。
菌が全て殺せなくても、数が減っていれば殺菌といえるでしょう。
一方で、抗菌は、「菌の増殖を抑制する」という意味を持った言葉です。
菌が住みにくい環境にしておくことで、菌の増殖を押さえているのです。
抗菌印刷は、菌を殺しているのではなく、印刷物上で菌を増殖させないようにする技術であることをご理解ください。

□安心な加工である理由

抗菌というと、「何か危険な成分を使っているのではないか」「抗菌って本当に効果あるのか」などと考えてしまうかもしれません。
しかし、抗菌印刷は特許技術であり、世界基準の国際規格であるSIAAにも認証された信頼性のあるものです。
印刷製品には、その信頼性の証であるSIAAマークをつけられます。
製品や、その製品を使用されている企業様のイメージアップにもつながります。

*SIAAマークとは

SIAAマークは、I抗菌製品技術協議会がガイドラインで定めた、抗菌性と安全性を兼ね備えた抗菌加工製品やカタログなどに付けられます。
抗菌性と安全性はそれぞれが厳しく定められています。
まず抗菌性についてですが、こちらは「抗菌処理を施した製品の表面で細菌の増殖を抑制すること」を抗菌性の定義としています。
「菌が製品の表面に付いてから4時間経過したときの生菌数が、無加工製品上の生菌数と比べて100分の1以下であり、耐久試験後もその効果が継続してみられること」をクリアしてはじめて、抗菌性のある製品であると認められることを押さえておきましょう。
次に、安全性について見てみましょう。
こちらは4つの規定があります。
1つ目は、急性経口毒性です。
急性経口毒性とは、対象の物質を動物に投与したときの死に至る量のことです。
多ければ多いほど、その物質が安全であることを示すと覚えておきましょう。
この規定では、マウスに物質を与えたときに半数が死ぬ量である2000mg/kg以上であることを定めています。
唐辛子に含まれるカプサイシンが60mg/kgであることを考えると、非常に厳しい規定であることが分かりますよね。
2つ目は、皮膚への刺激性です。
この規定では、物質の皮膚への刺激が認められないか、弱い刺激程度であるかを定めています。
3つ目は、変異原性です。
変異原性とは、DNAや染色体などの遺伝情報に対し、変化を及ぼす性質のことであると押さえておきましょう。
この規定では、物質にその性質が認められないことを定めています。
4つ目は、皮膚感作性です。
皮膚感作性は、皮膚に接触した物質によりアレルギー反応を発生させ、炎症を起こす性質のことをいいます。
この規定では、物質にその性質が認められないことを定めていると覚えておきましょう。
こちらも、とても細かい規定であることが分かりますよね。
また、抗菌性と安全性に加えて、適切な表示をすることも定められています。
製品に抗菌剤の種類と、抗菌加工を施した部位を明示する必要があるのです。
製品に使用している抗菌ニスはこの3つの基準を全てクリアしているため、安心な製品の証拠であるSIAAマークをつけられます。

□まとめ

今回は、抗菌印刷の特徴と、抗菌加工を施した製品が安心である理由について紹介しました。
SIAAの厳しい規定をクリアしているため、安心して製品をお使いいただけます。
抗菌印刷をお考えなら、ぜひ当社にご相談ください。