抗菌印刷が何かご存知ですか?特徴について詳しくご紹介します!

印刷製品を作ることをお考えの方はいらっしゃいませんか。
そんな方にぜひ知っていただきたいのが、抗菌印刷です。
というのも、抗菌加工を製品に施すことによって、さまざまなメリットがあるからです。
今回は、抗菌印刷とその特徴、そして抗菌印刷商品の正しい使い方について詳しくご紹介します。

□抗菌印刷とは

抗菌印刷とは、印刷機を用いて抗菌剤入りのニスを製品に塗る技術のことをいいます。
コーティングされることによって、製品の表面に抗菌剤の層が作られ、抗菌効果が高くなります。
また、表面をコーティングするため、製品が汚れや摩擦に強くなり光沢が増します。
ただ、「殺菌」や「抗ウイルス」という言葉と勘違いしないように注意してください。
「抗菌」というのは、細菌の増殖を防ぐ効果があるという意味です。
インフルエンザウイルスや風邪ウイルスなどのウイルスに効果があるわけでもなく、菌を死滅させるわけでもないことをご理解ください。
従来は、印刷をする素材そのものに抗菌剤を練り込む方式を取っていました。
しかしその方式だと印刷の際にインキで製品が覆われてしまうため、効果が弱くなっていました。
さらに、その素材も高価であるために、効率的ではなかったのです。
抗菌印刷という技術が誕生したことにより、抗菌効果も高く、従来方式よりも費用が安価で済むようになりました。

□抗菌印刷の特徴について

抗菌印刷には、大きく分けて4つの特徴があります。
1つ目の特徴は、高い抗菌効果です。
先ほどもご紹介した通り、抗菌印刷には高い抗菌効果があります。
様々な疾患を引き起こす大腸菌や黄色ブドウ球菌など、人体に悪影響を及ぼし、時には致死の可能性もある危険な細菌の増殖も防げることを押さえておきましょう。
さらに、紙製品の劣化を引き起こすケトミウムや、毒素が強い青カビといった悪影響を及ぼすカビも防げますし、防臭効果もあります。
2つ目の特徴は、高い安全性です。
当社で使用しております抗菌ニスは、以下の4つの安全試験をクリアしています。
まずは、経口毒性について紹介しましょう。
物質を飲み込んだ際に、有害性が高いかどうかを示しています。
こちらはマウスなどの動物にその物質を食べさせた際、半数が死に至る量が2000mg/kg以上であることがクリアの基準です。
この量は、多ければ多いほど安全であるという意味であることを覚えておきましょう。
一般的な毒物が50mg/kg以下であるため、基準はその40倍以上であり、非常に安全であることが分かりますよね。
次に、皮膚1次刺激性を紹介します。
皮膚に物質が触れたとき、炎症が発生するかどうかを示しています。
こちらは刺激がないか、弱い刺激程度であるかが基準です。
続いて、変異原性を紹介しましょう。
DNAや染色体などの生物の遺伝情報に異常がみられるかどうかを示しています。
こちらは、何も変化がみられないことが基準であることを押さえておきましょう。
最後は、皮膚感作性を紹介します。
皮膚にアレルギー反応がみられるかどうかを示しています。
こちらも変異原性の基準と同様、何も変化がみられないことが基準です。
また、これらの安全試験だけで安全性を立証しているのではありません。
加えて「環境ホルモン」「NL規制」という印刷業界で自主的に規制しているものにも準拠しています。
3つ目の特徴は、競合商品との差別化ができる点です。
当社の抗菌ニスを使用した製品には、SIAAマークをつけられることをご存じでしょうか。
このマークは、抗菌製品技術評議会(SIAA)が定めた、抗菌性、安全性、適切な表示の基準を全て満たした製品に付与できるものです。
企業様のイメージアップを図れるため、競合商品との差別化に繋がります。
安全性の基準は先ほど紹介した通りであるため、抗菌性と適切な表示の基準についてご説明いたしましょう。
まず抗菌性ですが、こちらは抗菌加工されていない製品と比べて、細菌の増殖する割合が1%以下かつ、製品の耐久性試験後も抗菌効果が変わらず持続していることが基準です。
次に適切な表示ですが、こちらは抗菌剤の種類と加工した部位を明示していることが基準であることを確認しておきましょう。
4つ目の特徴は、様々な素材に対応可能であることです。
紙製品だけでなく、プラスチック素材のポリプロピレン(PP)をはじめとした様々な素材の上に抗菌加工を施せます。

□抗菌印刷商品の正しい使い方とは?

抗菌印刷とその特徴について踏まえた上で、抗菌印刷商品の正しい使い方をご紹介しましょう。
まず、抗菌印刷商品は清潔に扱っていただくようお願いいたします。
抗菌加工がされているとはいえ、抗菌はあくまでも菌の増殖を抑えるものです。
そのため、既に製品の表面が汚れてしまっていると、その効果を十分発揮できません。
汚れを拭いたり、取り除いたりして、製品を清潔に保ちましょう。
次に、抗菌印刷商品は常在菌と共存できます。
抗菌印刷商品は製品表面に存在する菌の増殖を抑えるだけで、決してそれ以外の場所に存在している細菌を死に至らしめるような作用はありません。
皮膚の常在菌に何か悪影響を及ぼすようなこともないため、抗菌印刷商品が原因で皮膚が荒れたり、常在菌以外の細菌が増殖したりすることもありません。
また、抗菌印刷商品の表面に塗布している抗菌ニスが原因で、自然界に住んでいる微生物に対しても悪影響を及ぼすこともありません。
特別な配慮は必要なく、安心して商品をお使いいただけます。

□まとめ

今回は、抗菌印刷とその特徴、そして抗菌印刷商品の正しい使い方について詳しくご紹介しました。
抗菌印刷は、抗菌ニスを塗ることで製品に高い抗菌効果を付与できます。
抗菌印刷をお考えの際は、ぜひ印刷屋さんドットコムにご相談ください。

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