皆さんはたまに冊子の表紙やポストカードなどで、フィルムが貼られたような印刷物を見かけたことはないですか?これはPP貼りといわれる加工が施されていることが多いです。
今回は、このPP貼り加工について紹介します。
PP貼りについて紹介する前に、表面加工について説明します。
表面加工は大きく分けて、①塗る ②写す ③貼る という3つの分類があります。
①塗るとは、OPニスなどで表面に塗る技法です。(OPニスの対応は弊社でも行っておりますのでお問い合わせください)これは印刷物の表面保護にも使われます。ただ光沢感は今一つといったところでしょうか。
②写すとは、プレスコートが代表的で、印刷物の表面に光沢材を塗布し、乾燥させて鏡面版(ステンレス製)で熱圧着させることで光沢を出す技法です。OPニスよりも高い光沢をだします。
③貼るとは、表面にフィルムを貼る技法で、主にPP(ポリプロフィレン)を貼ることから、「PP加工」といわれます。今の所、この3つの中では一番高い需要があります。
さて、PP貼り加工ですが、フィルムの種類がクリア(グロス)PPとマットPPがあり、PPの種類で光沢度を高めたり、つや消し(マット調)のように見せたりすることが可能です。

このフィルムを貼ることで、強度は格段にあがり、耐水性や耐光性もあがります。
このことから、冊子の表紙やポストカード、名刺に使われることもありますね。
ただし、このPP貼りには多少問題もあります。片面PPの場合、温湿度などの影響による紙の伸縮で反るという症状が起きてきます。この問題は両面PPだと意外と解消されるんですけどね。
そして、フィルムを貼る際に、用紙にストレスがかかり、シワが入ることがあります。弊社ではそこも考慮し、PP貼り加工は、135k以上の用紙に対して対応しています。
ところで、PP貼り加工とよく似ている加工で、パウチ加工がありますね。
この二つの違いには、貼ると挟むということです。
パウチ加工は(PET:ポリエチレンテレフタラート)素材を使います。
印刷物を両面からPETフィルムではさみ熱圧着するラミネート加工です。
端を留める加工なので、PP加工と違い完全密封となる為、防水効果があります。一般的にレストランのメニューなどで見かけますね。
パウチ加工について
表面加工にも様々な技法があり、用途や見せ方で使い分けています。
一度、そんな目で印刷物を見てもらっては如何でしょうか?
次回は、クリアファイルの加工についてご紹介します。