続11 印刷工場探検隊!・・・【加工現場編6】

皆さんはたまに冊子の表紙やポストカードなどで、フィルムが貼られたような印刷物を見かけたことはないですか?これはPP貼りといわれる加工が施されていることが多いです。

 

今回は、このPP貼り加工について紹介します。

 

PP貼りについて紹介する前に、表面加工について説明します。

 

表面加工は大きく分けて、①塗る ②写す ③貼る という3つの分類があります。

 

①塗るとは、OPニスなどで表面に塗る技法です。(OPニスの対応は弊社でも行っておりますのでお問い合わせください)これは印刷物の表面保護にも使われます。ただ光沢感は今一つといったところでしょうか。

 

②写すとは、プレスコートが代表的で、印刷物の表面に光沢材を塗布し、乾燥させて鏡面版(ステンレス製)で熱圧着させることで光沢を出す技法です。OPニスよりも高い光沢をだします。

 

③貼るとは、表面にフィルムを貼る技法で、主にPP(ポリプロフィレン)を貼ることから、「PP加工」といわれます。今の所、この3つの中では一番高い需要があります。

 






















さて、PP貼り加工ですが、フィルムの種類がクリア(グロス)PPとマットPPがあり、PPの種類で光沢度を高めたり、つや消し(マット調)のように見せたりすることが可能です。

PP機.jpg

 

このフィルムを貼ることで、強度は格段にあがり、耐水性や耐光性もあがります。

このことから、冊子の表紙やポストカード、名刺に使われることもありますね。

 

ただし、このPP貼りには多少問題もあります。片面PPの場合、温湿度などの影響による紙の伸縮で反るという症状が起きてきます。この問題は両面PPだと意外と解消されるんですけどね。

そして、フィルムを貼る際に、用紙にストレスがかかり、シワが入ることがあります。弊社ではそこも考慮し、PP貼り加工は、135k以上の用紙に対して対応しています。

 

ところで、PP貼り加工とよく似ている加工で、パウチ加工がありますね。

この二つの違いには、貼ると挟むということです。

パウチ加工は(PET:ポリエチレンテレフタラート)素材を使います。
印刷物を両面からPETフィルムではさみ熱圧着するラミネート加工です。
端を留める加工なので、PP加工と違い完全密封となる為、防水効果があります。一般的にレストランのメニューなどで見かけますね。

 

パウチ加工について

 

表面加工にも様々な技法があり、用途や見せ方で使い分けています。

 

一度、そんな目で印刷物を見てもらっては如何でしょうか?

 

次回は、クリアファイルの加工についてご紹介します。

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続9 印刷工場探検隊!・・・【加工現場編4】

様々な施設の入場でよく見かける入場券(チケット)は、切り取れるようになっていませんか?半券でもぎり取れる仕様をよく見かけますよね。

ミシン.jpg

こういったミシン加工は、意外と見かけたりするものです。

返信ハガキ付きのチラシやマクドナルドのクーポン券など、切り取れるようになっていませんか?

 

このような商品はミシン加工機を使って、ミシン目をつけていきます。

 

また、ミシン加工にはマイクロミシンといったものもあります。これは通常のミシン目よりも目が細かく、切り離しやすく、ミシン目での膨らみも少ないです。

 

そのため伝票をプリンターで印刷し切り離していくような場合に使われることが多いですね。

 

ミシン加工には、1本を端から端まで入れて切り取れるように入れるのが、標準ですが、使用用途によって、何本も平行に入れる場合や、T字やL字の形などにも入れることが可能です。

用紙の途中でミシンが止まるといった場合は、ジャンピングミシンという加工となります。

返信ハガキ付きのチラシなどを見たことはないでしょうか?こちらはジャンピングミシンという加工を行っています。

 

 

ミシン加工についてはこちら

 

 

 

 

また、似たような加工で、筋入れ加工というものがあります。

スジ.jpg

 

こちらはスタンプカード(2つ折り)などで、使われる加工です。




2つ折り加工は、本来、折り機でおこなう加工ですが、厚紙の場合は折り機では通せない為、折り筋を入れて、用紙を折りやすくします。

 

用紙が厚くなると、無理矢理折った時に折り目に負荷がかかり、折り目が裂けるといったことが起きます。これを背割れといいます。

これを防ぐために折り目にくぼみの筋を入れて、折り安くするのです。

 

スジ入れ加工についてはこちら

 

 

製本加工は切る・折る・トル(ミシン)・冊子にするなど、用紙に手を加えることで付加価値を高めていきます。

 

それでは次回は、PP貼り加工について、説明させて頂きます。






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オリジナルPPバッグ(ハッピータック付き)が新登場!

クリアファイルの素材(ポリプロピレン)を使ったバッグです。

オリジナルデザインで販促物として、またイベント・展示会にもピッタリ!
photo_main_ppbag.jpg
photo_sub_ppbag01.jpg
A3サイズの書類も入る使いやすいサイズになっており、持ち手を付けたことでバッグの耐久性も抜群!
印刷範囲も広がり、デザインがしやすくなっています。 

小ロットをご希望の場合には、LEDインクジェット(オンデマンドプリント)による小ロット対応も行っています。
持ち手(ハッピータック)の色は白のみとなっています。

お客様のご希望に合わせたオリジナルの形状も承っておりますので、是非お問い合わせ下さい。

1部からでも承っておりますので、この機会にぜひお試しください。







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同人用”テーブルクロス”が新登場!

注目度抜群!
同人用テーブルクロス

photo_main_tablecloth.jpg

オリジナルのキャラクターをそのままテーブルクロスに印刷できます。
作者様のキャラが一目でわかるので、目立つこと請け合い!
コミケには必需品です。
様々なサイズをそろえ、1部から対応可能です!

pic_size.jpg



pic_hatome.jpg

ヒモが通せる「ハトメ加工」もオプションにて選択可能。

※ハトメの加工位置は、端からハトメ部品の中心点までが
約20㎜となる位置になります。
ご希望の場合はデザインにご注意ください。
特に指定がなければ300~500mmの間隔で取り付けます。




イベントだけでなく、様々な場面で活用できる商品になっております。
この機会にぜひ、ご利用ください。



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続8 印刷工場探検隊!・・・【加工現場編3】

突然ですが、皆さんは紙の枚数を数える時はどうしてますか?

 

1・2・3・・・・ 指で1枚づつ数えていく・・・なんてことになるのでしょうか?

 

数十枚のものを数えるという場合は、それでもいいですけど100枚を越えだすくらいから辛くないですか?

間違ってるかな?と思い確認でまた数え直すなんてこともあるのでは・・・

 


印刷会社では、そういった作業が多くあるので慣れているとうこともありますが、手で数える時は、5枚づつ数えたりしますね。

 

それでも数百、数千枚というロッドが多い印刷物で、それをやっていたらとんでもない時間がかかってしまいます。

 

そんな時に使われるのが、計数(カウンター)機になります。

 

紙をはじいて高速で計測する機械で、1000枚くらいなら1分もかからず計測してしまいますね。お客様の要望で、○○枚と○○枚で仕分けして欲しいという時などには、物凄く効果的です。

 

計数機1.jpg

この機械は、設定さえすれば、


希望の枚数で仕切りテープも入れてくれます。

























毎回の仕事で活躍する訳ではないですが、これがないと枚数を数える場面が起きると凄く疲れますね。(笑)

 

手で数えると、間違ってるかもって

不安もありますから、尚更ですね。

 

 



 




そして、もう一つ計数機があります。


 

カードや名刺など小型サイズの商品に対して、活躍する計数機です。

計数機3.jpgのサムネール画像のサムネール画像






これは、エアーで紙を捌いてセンサーで紙の枚数を見るんですよ。

 

そのため、ホコリなどでのセンサーの誤動作には十分注意が

必要ですね。

 

単純に数を数えるということだけでも、印刷会社にとっては物凄く大事なことです。

 

お客様が要望している(望んでいる)枚数を、しっかりお納めするという、基本的なことをしっかりと守る為に、今後も頑張ってまいります。






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続7 印刷工場探検隊!・・・【加工現場編2】

今回も引き続き、加工現場を紹介します。


 

前回、加工現場で一番活躍するのは、断裁機って言ってたよね!

 

チラシやカードなんかはカットして仕上げるだけだよね!

断裁後.jpg

だから、断裁してお客様からご注文頂いた部数を仕上げるってことになるね!






















断裁して仕上げたものは、こんな感じで分かり易いように並べていきます。

 

気をつけないといけないのは、お客様から注文頂いた部数をしっかり仕上げるということ!

 

どうやって部数が揃っているかを把握するのに、カットしてから数を計測してたら大変な作業ですよね。

 

ですから、統一した枚数の束で断裁したものを分かりやすく置いていく形を印刷屋さんドットコムではとっています。

 

簡単にいうと、250枚の束が40個あったら、10,000枚ということですね。

 

これをしておかないと、この後の包装作業で大変なことが起きるんですよ。

これは、また今後でお話ししますね。

 

では、断裁しただけでは商品として完成していない印刷物もありますよね。

 

代表的なものでは折りパンフレットです。

 


企業のパンフレットや飲食店でなどでおいてあるリーフレットなどを見かけませんか?

よく二つ折りや三つ折りで仕上がっていると思います。

折り機.jpg

 




このように仕上げるには、折り機という専用機を使うことになります。

 

当然、自動給紙・排紙です。どちら向きに折るのかと折り位置を機械でセットすれば、安定して折れていきます。

 

この機械だと、高速で1時間に2万枚は折れてくると思います。

 

加工現場では、こういった様々な用途に対応するために機械が多く揃えられています。

 

印刷機は印刷のみを特化した機械で、大型化されていますが、加工は仕様が多岐にわたる為、専用機化することになるんです。

 

加工現場にはその加工に合わせた機械を各種そろえ、お客様のご要望である、スピードと品質、多様な仕上りに対応していくことになります。

 


今後はそんな様々な加工機を紹介していきますので、ご覧下さい。



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車両用マグネットシートプリントが新登場!

1枚しかいらないんだけど・・・


安く仕上げたい!


そんな声にお応えします!!

マグネット車.jpg


当社では、マグネットシートにダイレクトに印刷し、インクを瞬間硬化させるUV印刷にて作成をしております。プリント時にオゾンが発生しないため、環境にも優しいです。
(オンデマンド印刷)
マグネット手順.jpg
従来の作成方法のように紙とマグネットシートとの張り合わせが必要ないので、短納期にも対応可能。
またコスト削減による低価格を同時に実現しています。
1枚から対応可能。
中期耐光用(3年程度)。塩ビUVカットラミ加工にも対応しています。


この機会にぜひ、ご利用ください


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続6 印刷工場探検隊!

て、今までは印刷機の周辺を探検してきたわけだけど(脱線もしてた気が・・・)

今回は加工現場を探検します。

 


印刷された印刷物を製品(商品)にする現場! それが加工現場です。

 

そこで一番活躍するのが、断裁機といわれる機械です。

 

チラシなど様々な印刷物はJIS規格にのっとってA4サイズやB5サイズなどお客様の希望のサイズに仕上げることになります。(お客様の指定で変形サイズの場合もありますね)

 

その際に紙をカットする作業が必要になってきます。

 

一般事務でのカッターやハサミが進化して、何枚かを挟んでカッターを引くだけでカットするペーパーカッターがありますよね。

 

それが更に進化して、強力になった機械と思ってもらえばいいです。

 

断裁機.jpg






















 

ただ、違うのはカッターの刃というイメージではなく、物凄く大きな包丁の刃が落ちてくるというイメージです。

 

突然なんですが紙って1枚だけ持つと、軽いイメージですよね。折り紙では紙飛行機で飛ぶぐらいですから・・・

でも、わたしの感覚では紙って重いイメージです。作業などで扱っている量や大きさが違うからでしょうね。

 

紙を何枚も重ねると物凄く重くて、物凄く強くて硬いものに変わります。

考えてみれば、雑誌の状態を引き裂くことは難しいですよね・・・

紙揃機.jpg

 




印刷加工現場では何百枚もの紙を一度にカットしないと、作業が進まないです。

つまり何百枚も重なった強靭な紙を切るには、機械もそれに耐えられる強い歯と馬力がないとダメなんです。

 

断裁機には多くの紙を切るという役割と、何ミリで切るのか?ということに対応するための定規的な役割を持っています。

 

A4サイズなら297*210mmに正確にカットしないといけないですよね! 毎回定規で測っていたら大変な話しですので、断裁機がもっているコンピュータで、数値を入力すればガイドが動くという仕組みです。


 

すごく簡単に説明していますが、紙を切るだけなら意外と誰でも出来たりするんですが、スタッフの教育で一番難しいのが・・・

 

1)用紙を切る順番の知識・・・これが理解できないと最後でどこをきれば良いのか分からなくなるんです。

 

2)紙を揃える技術・・・これが出来ないと仕上りがガタガタになったりします。


 

この2つです。 この知識と技術を伝えるのが難しくて・・・(汗)

 

最近はコンピュータが発達して断裁順を指示してくれたり、全自動で断裁するようになってきたりしていますので、本当にすごい時代になったもんです。



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“オリジナルラベル入りマスク”が新登場!

今の季節、そしてこれからの季節、特に活躍する”マスク”!



風邪、花粉症、ウィルス対策、お掃除にも役立つマスクを販促品としてお使いいただけます。

マスク写真.jpg

不織布マスクは安心の3層構造。専用工場にて封までされた状態のものを使用。
※ラベル広告とマスクは別々の場所に入るので衛生面で安心です!

マスク_ラベル.jpg
ラベルにはミシン加工・No入れが可能になっております。新店舗オープン、各種イベント等様々なシチュエーションで活躍が期待されます!

ぜひ、ご利用くださいませ。


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続5 印刷工場探検隊!

さて、今回は印刷機をコントロールする場所を紹介します。


 

これまで印刷機や刷版、インキなど印刷に必要な要素をお伝えしてきたけど、今回はそれらをつかってオペレーターがどうやって商品(印刷物)をつくっていくかという場所です。

 

今では当たり前になっているオペレーションスタンド(コントロールパネル)ですが、一昔前では、そんなにデジタル化が進んでいなかったので、全てが手動と目視と感覚ですべてが行われていたといっても過言ではありません。

 

そんな時代を少しは経験した私としては、なんて楽になったんだ・・・と、最近の印刷を見るたびに思ってしまいます。



 

さて、印刷オペレーターの印刷技術を語る上で重要なことといえば、


 

1)見当合わせ(カラーであればCMYK4色)と表裏の見当合わせ(用紙の表と裏の印刷位置の精度)

 

2)濃度のコントロール(狙った濃度に一定して印刷できるか!)

 

3)汚れやキズなど印刷不良をどこまで無くせるか!

 

4)どこまで綺麗な印刷物をつくれるか(網点のシャープさ・ベタがしっかりのっているかなど)

 

5)刷のコントロールとスピードを並行して行えるか

 

6)印刷のトラブルをいかに早く気付けるか

 

7)印刷機の調整をどこまでしっかりできているか



 

などでしょうか・・・(個人的な見解がかなり多いですが・・・)

といことで印刷のコントロールする操縦桿のような場所が、このオペレーションスタンドということです。

簡単に印刷の流れをいうと、版をはめて、用紙をセットして、給紙して、用紙に印刷された現物を見て、見当を合わせるというのが、最初ですね。

 

オペスタ1.jpg






















当然、ルーペをつかって目でズレを確認します。

 

4色の見当にズレがあるときは、どうやって合わせるのか?というと、オペレーションスタンドのデジタルパネルで、版の位置を変えるんですよ。

 

ずれているユニットにいって、調整をする必要はなし!(一昔前は違ったんですけどね)

 

さらには濃度のコントロールもここで行います。

 




印刷物の濃度をこのスタンドについている測色計で計測し、現在の濃度と狙いの濃度の誤差を表示してくれたりもします。

オペスタ2.jpg




オペスタ3.jpg









印刷の重要な要素である水のコントロールもここで行います。

 

すごいですよね。つまりオペレーターは印刷する時の大半は、このオペレーションスタンドにいることになるんです。

 

だけど・・  このようにデジタル化が進んで、楽になるとヒトの技術が落ちていくのでは・・と本当に危惧しています。機械は楽をさせてくれるように進化していますが、判断するのはヒトですから! 

 

きっとものづくりの真骨頂として、ヒトの技術・知識と機械の進化の共存が良い製品を生み出していくのかなとつくづく思います。

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